hikaku
◆『雑巾と宝石』手塚治虫(漫画全集、講談社1982)
「漫画読本」初出の作品が6作ほど収録されていて、大人マンガでまとめられているのかな、と思ったら巻頭の「雑巾と宝石」(「小説サロン」昭和32年)は〈ヤング向けコミックの元祖〉とご本人があとがきで言っておられます。今の青年誌と一緒にしていいかわかりませんが(「明星」「平凡」あたりを言うらしい。),まあストーリーマンガの先駆者ですので、多くのジャンルが元祖手塚かもしれませんね。

収録作「第三帝国の崩壊」の初出は「漫画読本5」(昭和30年)で比較(こちらにはサブタイトル「独裁者の彷徨」とついています)。
全集の方はサイズが小さくなっているからでなく線が潰れているので雜誌からの復刻?(だとすれば綺麗とはいえないけれどクリアに読める「漫画読本」の方も取っておきたくなる)比較して違う点は、句読点が消されていること、読みにくそうな感じはひらがなに、それくらいで文章的に変更はないようです(出し直すたびに直しているようですから)。
で、いつも思うのですか、この手塚漫画全集、表紙がそのまま載せていまいんだろう。この「第三帝国の崩壊」もすっぽりタイトルが抜けて、文字だけのタイトル表紙になっている。

もう随分昔の全集ということで、色々語られているんでしょうね。